April 03, 2010

さいごですべてをだいなしに。

「ハートロッカー」を見た。

はっきりとテーマを明示せずにドキュメントタッチで描いていき、見慣れない爆弾処理の様子という好奇心や爆発するかも!というドキドキ感もセットでついてきてお得感がいっぱいだった。

けど、ラスト5分で全てが台無しになった。

自我と自己満足のためにガンガンやる主人公とか一般目線の黒人とかありがちな気弱キャラとか、それぞれの戦場にいる意味を考えさせるように具体的なテーマを見せずにやってきてラストの直前まではなかなかよかった。

けど、ラスト5分で全てが台無しになった。

なんと、あまりにも唐突で陳腐なアメリカンヒーローの誕生だ。勇ましい音楽と「カッコイイ」映像でもう一度戦場に立つ彼のヒロイズムを全面的にバックアップ。「爆弾処理班は必要だ」というなんのひねりもないセリフで全てを「解決」し、自己満足のために再び戦場へ。

なんだこりゃ。

途中までは、よくこの切り口でアカデミーがとれたなー。アカデミーも変わったのかなーと思って感心してたが、ラスト5分で納得。このヒロイズムがあるから、票が入ったわけだ。この5分で全てをぶち壊し、この5分でアカデミー賞を獲ったわけだ。

もう勝手にしてくれーい。

motecinema at 12:50│Comments(0) ★★ ダメな映画 

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