April 19, 2009
君も踊れよ
監督のダニー・ボイルは、「トレイン・スポッティング」とか「28日後」とか、センスある映像編集で“魅せていく”ことは得意だけど、中身はゼロで何も残らないという、軽い人。だから、アカデミー受賞!との大騒ぎな宣伝に煽られないように、あまり期待しすぎないように気をつけて鑑賞。
で、面白かった。
原作や、脚本のサイモン・ビューフォイの力が大きいんだろうけど、やっぱり全体の構成というか、着想にやられた。クイズ番組と、スラムで育った青年の人生とを交差させるという新しさにやられた。しかも、金に振り回され、金を求めていくスラムな人生とクイズを重ねておきながら、本当に目指してるのは女1人という裏返しがお見事。
映画の序盤で、主人公は「金と女は、人生において失敗の元」と言われるが、彼はまさにそのために戦い、挫折する。映画のテーマはありがちな「女(愛)>金」で、それを巧妙にさりげなく見せていこうとするフツウの映画とは逆向きに走り、スラムやクイズ(金)と引き離された幼馴染み(女)という、究極的に強調された両ベクトルを使ってるのがスバラシイ。
映画の時間軸は、現在と過去を行ったり来たりするという、近年ほんとにもう腐るほど多用され、失敗も多い構成スタイルだけど、今回は成功してる。しばらくは見づらさが気になるが、現在と過去の話がからまって相乗効果となってクライマックスに向っていくと、否応なしに盛り上がる。効果覿面。
ただ若干気になるのは、ラスト。エピローグ。彼の人生の苦労と悲哀を2時間かけてガッツリと見せてきたにも関わらず、ラストはザックリとした作りで、最後のセリフも安直だし、なんだか急に安い恋愛ドラマを見てるような気分になって目が覚めた。一気に作り物感が増して、全てを台無しにした。もうちょっとなんとかならんのか。工夫できんのか。
とはいえ、こっちも頭はパアなので、映画終了と同時に繰り広げられるインド映画にオマージュを捧げたであろうエンドクレジットのダンシングなお祭りムードまでいっちゃうと、もちろんますます台無しになってるんだが、お祭りだからしょうがない。楽しくなってしまった。踊りたくなってしまった。へへ。
そういえば、司会者も1000万ルピー獲得時に「君も踊れよ」と言っていたな。
スラムドッグ$ミリオネア
トレインスポッティング
28日後...
で、面白かった。
原作や、脚本のサイモン・ビューフォイの力が大きいんだろうけど、やっぱり全体の構成というか、着想にやられた。クイズ番組と、スラムで育った青年の人生とを交差させるという新しさにやられた。しかも、金に振り回され、金を求めていくスラムな人生とクイズを重ねておきながら、本当に目指してるのは女1人という裏返しがお見事。
映画の序盤で、主人公は「金と女は、人生において失敗の元」と言われるが、彼はまさにそのために戦い、挫折する。映画のテーマはありがちな「女(愛)>金」で、それを巧妙にさりげなく見せていこうとするフツウの映画とは逆向きに走り、スラムやクイズ(金)と引き離された幼馴染み(女)という、究極的に強調された両ベクトルを使ってるのがスバラシイ。
映画の時間軸は、現在と過去を行ったり来たりするという、近年ほんとにもう腐るほど多用され、失敗も多い構成スタイルだけど、今回は成功してる。しばらくは見づらさが気になるが、現在と過去の話がからまって相乗効果となってクライマックスに向っていくと、否応なしに盛り上がる。効果覿面。
ただ若干気になるのは、ラスト。エピローグ。彼の人生の苦労と悲哀を2時間かけてガッツリと見せてきたにも関わらず、ラストはザックリとした作りで、最後のセリフも安直だし、なんだか急に安い恋愛ドラマを見てるような気分になって目が覚めた。一気に作り物感が増して、全てを台無しにした。もうちょっとなんとかならんのか。工夫できんのか。
とはいえ、こっちも頭はパアなので、映画終了と同時に繰り広げられるインド映画にオマージュを捧げたであろうエンドクレジットのダンシングなお祭りムードまでいっちゃうと、もちろんますます台無しになってるんだが、お祭りだからしょうがない。楽しくなってしまった。踊りたくなってしまった。へへ。
そういえば、司会者も1000万ルピー獲得時に「君も踊れよ」と言っていたな。
スラムドッグ$ミリオネア
トレインスポッティング
28日後...
motecinema at 12:18│Comments(0)│
│★★★★ いい映画