March 21, 2008

映画ブログについて思う2、3のこと

世の中に映画ブログというものがいっぱいありまして、私のブログもそう呼ばれてるようなので、どれどれよそのブログはどんなもんじゃろうかと色々覗いてみました。が、はっきり言ってたいていは駄ブログですね。私のブログもちょっと変わったテーマで映画を集めて紹介してる点以外は、レビューも小学生レベルの感想でアマゾンはベッタベタだし更新は月に数回……と全く評価に値しませんが、とにかく私のブログは私のブログだから棚に上げて語ります。今日は、「映画レビューブログ」についてのレビューです。

さて、ほとんどの映画ブログはひどいもんで、「毎日更新しちゃうほど気合い入れてるくせにその完成度かよ〜」と嘆かわしいもんです。「なんとなく映画が好きだから感想載せてま〜す」なんて自己満足ブログは完成度低くても何の問題もありませんが、そういった「できない子」を装いつつちゃっかり人気ブログを狙ってアフィリエイトしまくってるブログも多くて、それはそれで腹が立ちます。とはいえ「映画鑑賞の参考にしてくださいね〜」なんて言いながら映画に点数つけてるブログが一番の問題で、他のサイトやブログで読めない、何かその人ならではの視点とか、あるいはその点数の付け方に納得いく根拠があるとかじゃないと許されないと思うんですが、たいていは何もないのです。

映画にも商業映画と自主映画があって、商業映画は金を取る以上ある程度以上の完成度が求められるし批判も甘んじて受け入れなくてはならないのに対し、自主映画は趣味で勝手にやってるわけだから客のことなんて一切考える必要はなく、むしろ考えてたらいけないくらいなもんですが、これは映画ブログにも当てはまり、上述のように映画鑑賞の参考にしろと言いながらいい加減な記事を書いてるブログは商業映画なのに自主映画みたいなことやってるパターンであって、そんなブログは不買運動ならぬ不見運動を起こすべきでしょう。まあ、しつこいですが、自主映画と言いながらあわよくば商業映画を狙ってる映画にもやっぱり腹が立ちますが……。

で、しっかりしてますと言いながらしっかりしてないブログってのはどんなものかと言うと、たとえば同胞ライブドアブログの『映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライターが贈る映画評』なんかがこれに当たります。「本音で贈る新作映画レビュー」なんて言いながら、ほんの数行のうちほとんどはストーリー紹介で、残りも友達同士で電車で一言二言語る感想程度のもんで、何の印象も残らないし、何の理屈もないひどい代物。こんなもんならヤフーとかの映画レビューの方が何倍も参考になるってもんです。やめちまえい。

で、逆に素晴らしい映画ブログというものもありまして、それは同じくライブドアブログの『(´-`).。oO(蚊取り線香は蚊を取らないよ)』です。まあ、今回の日記で一番言いたかったのは、ここからです。

このブログは脚本の欠陥を見事に解説しつつ、特に評価できるのは純粋に脚本家の責任の部分と、(たとえば業界の圧力が作用して無駄なストーリー展開につながってるなどの)企画の特性上やむを得なかったであろう部分とを推測ながら区別している点です。私の経験上、その推測はほとんど当たっていると思われます。筆者は現役あるいは元業界人でしょうか。また原作ものが乱立してる昨今、原作小説・漫画を未見のために突っ込んだ批評ができないでいるブログが多い中、このブログでは必ず原作を映画化する上での発展的意味があるかとか、十分に原作のエッセンスを抽出できているか、という視点があり、その辺も他を圧倒しています。もっと褒めると、たとえば「魁!!男塾」のレビューで見られるように、映画そのものの評価はもっと低いはずながら、映画制作スタッフの心意気、原作と映画への愛を評価して上方修正して採点してる(っぽい)ところがまた素晴らしいのです。

というわけで、一度上記の蚊取り線香ブログ、覗いてみてください。読む人がバカじゃなければ非常に参考になります。以上、「映画レビューブログ」レビューでした〜

motecinema at 13:30│Comments(2)

この記事へのコメント

1. Posted by fei   March 22, 2008 02:12
こんばんゎ。
かなり前の日記まで読みました。めちゃめちゃ面白かったです。
だいおうさんの「ゆれる」の感想と全く同じだったので、大感激です!!!
なんというか。。でも、私はそれを上手く表現出来ないから、だいおうさんの読むとなんだかいつもスッキリします。 なので(?)、私は「トゥルーロマンス」が大好きです。
パトリシアがスレーターに告白するシーンで。毛布にくるまり、煙草片手に泣きながら。
私の中では、あの時パトリシアのセリフが史上最高です。
いつもそこで大号泣なので、字幕が全く読めず、やたら時間のかかる映画でもあります。
脚本が女性だと、ネチッとした部分があって妙に共感を得たりします。
「ゆれる」の中で、オダギリジョーがアパートを後にしたあと、煙草の空箱の臭いを嗅ぐシーンは、監督の実体験だそうです。
女性なら誰しも、多かれ少なかれ、似たような経験があるんじゃないかと思いました。
2. Posted by だいおう   March 23, 2008 21:45
やや支離滅裂気味の興奮コメント、ありがとうございます。「ゆれる」はたしかボロクソに批判したと思いますが、確かに女性ならではのネチっこさはありますね。それがあの映画の場合よかったかどうかは別として。ていうか、トゥルーロマンスに対して。熱いですね〜。パトリシアがそこでなんて言ったのか全然覚えてないので、すごく気になります。久しぶりに見たくなりましたよお

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