April 04, 2008
ゲイの映画「司祭」

司祭
監督:アントニア・バード
出演:ライナス・ローチ, トム・ウィルキンソン
あのローマ法王が抗議声明を出した問題作。
カトリックの司祭が自分の性指向を抑えきれなくなり、革ジャンを着て夜の街、ゲイバーへ。(ゲイ=革ジャンという図式が古いのか、あちらの国だからか、は、わからない。)
いいじゃん、別に。好きな人を好きになれば。……と宗教観に乏しい人は共感しにくいところもあるが、だからこそゲイという性感覚をより際だたせてくれる珍しい映画。
この映画は、ある意味ゲイのためのバイブルかもしれない。
◆アマゾンの解説
カトリックの司祭が男性への性衝動を抑えきれなくなるという、公開当時はローマ法王も抗議声明を出すほど物議をかもした問題作。スキャンダラスな分、展開としては喰い足りない部分もあるが、テーマ自体は斬新である。
グレッグが皮ジャンに着替えてゲイバーに出かけるシーンなどは、ゲイ映画としてはとくに目新しくはないものの、演じるライナス・ローチがあまりに清潔なイメージを保っているせいか、そのギャップが衝撃的だ。彼と一夜をともにするグラハム役はロバート・カーライルで、愛する相手へのもどかしさを切実に演じる。
司祭としての責任と自分の愛の本能に揺れるという主人公グレッグの葛藤だけでなく、父親から性的暴力を受ける少女の物語も並行して描かれ、メジャーの観客にも共感しやすい展開。双方の物語には、すべての人に愛と哀れみを与えるものだという、宗教の根源が共通点として浮かび上がってくる。監督のまっすぐな思いが貫かれた一作だ。

司祭
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motecinema at 19:48│Comments(0)│